2012/03/01

見える! 削れる!スキルアップセミナー〈2日間コース)に行って来ました

モリタのセミナー
「見える! 削れる!スキルアップセミナー〈2日間コース)」
に25日(土)・26日(日)に参加してきました。

今回は大阪で2日間ということでちょっと大変です。

今回も、経費削減も兼ねて、福山から高速バスで朝出発です。
今はサンクスキャンペーン中で3000円でいけます。(満員でした。)
4時間くらいで大阪に到着。
14時からセミナー開始です。

初日は、pdの基本的な概念の説明でした。

pdについてはこちら

今でこそ、歯科治療は患者様が横になり、歯科医師は座る「水平診療」が当たり前ですが、
昔は、患者様が座って歯医者が覗き込むように治療していました。
それを根本的なところから見なおしたのが、Dr.ビーチです。
すごいですよね。当時の常識を完全にひっくり返し新しい概念を作ったのですから。
しかも30代後半だったそうです。
天才以外の何者でも無いです。



ちなみに、←の写真は、モリタの受付に置いてあったモリタのシンボルマークにもなっている置物を撮って来ました。
これちょっと欲しいですよね。
飾りたい・・・
手品みたいですよね。^^






さて、今回の講師の中田和宏先生は、そのDr.ビーチの元で、そのpdの概念に沿った器具であったり、教材であったりを研究して制作していたそうです。
当時(30年以上前)は、有名な大学教授ですら、水平診療を学ぼうと30歳前半の中田先生の講義を聞きに来ていたそうで、ちょっと緊張したそうですが、誇らしくもあったようです。
そんな当時のお話も面白く聞けました。

講義の内容を要約すると、
「正しい姿勢が最重要であり、
それによって最高のパフォーマンスを得ることが出来る」
という概念を知るということです。

どうしても、歯科の治療は狭い・暗い口腔内を見ることになるので、どんどん覗き込む姿勢になりがちです。
でもそれは、自分の姿勢を崩すということになり、結局は、精密な治療を要する歯科において良い治療が出来ない。

根本的な考え方を変えるところからしないといけないということです。
つまり、「まず、正しい姿勢あり」なのです。

こう言うと、患者様を一番に考えないのか?って思いますよね。
でも、結局は、正しい姿勢をするから最高のパフォーマンスを生み出すので、結局、患者様に最高の治療が出来るということになるのです。

上の写真を見て欲しいのですが、
まず正しい姿勢の歯科医師。そして、その正しい姿勢をキープ出来る位置に口腔内がきて、患者様も疲れないように配置すると写真のような位置関係に自然になるということになります。
すごく美しいですよね。


まずは、この位置関係を崩してはいけない。
崩さないで良いように、チェアーや器具のデザイン、手技を決めく
というなかなか面白い概念です。

あと、中田先生の講義でなかなか面白いのは、
「視覚に頼らず、視覚以外の感覚を
最高に研ぎ澄ましなさい」
ということです。
視覚は、簡単に騙されやすい。
例えば、右のイラスト。
上下同じ長さなのに明らかに下の方が長く見えてしまう。
これは、歯科の治療ではかなり問題である。
長く見えたり、短く見えたりしては精密な治療は出来ない。
ならば、視覚を一番に考えるのではなく、それ以外の感覚を研ぎ澄まして、騙されやすい視覚を補うべきだとなります。

その視覚以外の感覚が、平衡感覚であり、筋肉感覚である。
その平衡感覚や筋肉感覚を生み出すには、正しい姿勢が必要となる。
で、結局、一つのところにつながるわけです。

ちなみに、中田先生が、
「このイラストの下の方は、歯と歯の間のコンタクトの部分でしょ?」
って言われた時は素直に納得です。

そうこうしているうちに、1日目終了です。
白熱して、1時間延長の講義になりました。

私の実家は、和歌山なので、久しぶりに和歌山の実家に帰りました。


2日目は、10時からですが、9時に行って、モリタのショールームで色々触っていました。
やはり、あのpdのチェアーは良い!


2日目は、人工歯を削りながらの実習もありです。
中田先生の安定性、一定性はすごく、どういう風にミラーに写っているのかを見せるために、自分はミラーを見ずに後ろから受講生に見せながら削ってくれました。
その精度の高さは素晴らしかった。
職人技に近かったです。
で、一言!
「この目も見えにくくなった私に出来るなら、もっと若いあなた達にはもっと楽でしょう?」

・・・がんばろっと!


昼にご飯を一緒にしたのですが、その時も、色々アドバイスをいただきました。

特に、私の疑問だった「抜歯(歯を抜く)の時はこのチェアーではどうする?」という疑問に答えてくれました。
結論から言えば、左の抜歯は、助手席に座れば良いよということでした。
そんなことかと思うかも知れませんが、これにははっとしました。
このチェアーは特殊で、ドクター席と助手席は固定となっています。
だからどうしても、ドクター席に座ってだと、左の上の奥歯の抜歯はやりにくい。
どうするんだろうと思っていました。
で、また一言!
「何を大切にすべきなのか、まだわかってないな!」
そう、大切なのは、チェアーのドクター席に座ることではなくて、正しい姿勢をキープすることなのです。
そう考えると、すぐに答えが、助手席に座るという結論になりました。
まだまだ、原則を理解していませんでしたね。

最後は、痛みのない麻酔方法の説明がありました。
これも非常に大切で、患者様の中には麻酔の痛みが一番嫌いという人も多いです。
だから、非常に勉強になりました。


終了後、また高速バスで福山へ。

ちょっと疲れましたが、色々と、疑問に思っていたことが今回でかなり解消されたので、かなり有益なセミナーでした。

このセミナーには、色々な人が受けに来ていましたが、受けた私個人の意見では、卒後、2年目か3年目に受けるのが一番良い時期だと思います。
というのも、卒後すぐだと、診療経験が短すぎて、いまいちこの大切さが感じられないですし、あまりにも診療経験が長くて、我流がついてしまうとなおすのが大変です。
私も、研修医の時に一度pdの講義を受けていますが、その時は全く大切さを理解できなかったですし、今は我流をなおすのに苦労しています。
ぜひ、2・3年目のドクターは受けると良いと思います。

最後に、コンビを組んでくれた銀座7丁目デンタルオフィスの塩野浩之先生、ありがとうございます。今度、東京に行った時は遊びに行きたいと思います。
それにしても、銀座で開業か・・・
ある意味、歯科医師の夢だな・・・




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2 件のコメント:

  1. はじめまして。福山で歯科衛生士をしています。
    私もpd法を習っていました。
    出来るようになると、すごくいいですよね^^
    ・・・出来るまでに時間がかかるので、なかなか広がらない
    のが難点ですが、医療者も患者さんも幸せになる
    と思います。
    開業される際には、声をかけて下さいw

    返信削除
  2. こちらこそはじめまして。

    私もpd法を習ってから、それを特に意識せずに行っていくのに
    かなりの時間がかかりました。
    今では、それなりに出来るようになってきましたが、
    まだまだ勉強・修行あるのみです。

    しかし、努力する価値のある技術・意識だと思っています。


    衛生士さんの協力も非常に必要な技術なので
    開業して、軌道に乗って、スタッフ募集できるようになったらよろしくお願いします。

    返信削除