いきなり治療前と治療後の写真です。
右下4番目の歯の根元に2次カリエスがあります。
「２次カリエス」とは、以前治療した部分にまた虫歯ができることです。
歯の治療は所詮「修復」であり、もとの状態に戻る「治癒」にはならないのです。
要は義手や義足みたいな感じです。
どうしても治療の境目は弱く再び虫歯になるリスクは高くなります。
さて今回の患者さんも以前治療した部分の周りに虫歯が出来ています。
修復物を除去した下にも虫歯が出来ていました。
「マイクロスコープ」と「う蝕検知液」を使用してしっかりと虫歯の部分のみ除去して
歯と同じ色の樹脂であるコンポジットレジン（CR)を詰めました。
今回は、虫歯を除去しても色が濃かったので、オペークという下の色を遮断するレジンを使った上に、３種類のレジンを使ってグラデーションと質感を再現してみました。
いい感じに出来上がったと思います。
下に濃い色がある状態で透明感が強いレジンを使うと治療前のように黒っぽく透けてしまう。
逆に透明感が少ないレジンを使うと天然の部分の透明感とのギャップが出来てしまって浮いてきてしまう。
歯は色だけでなく透明感と質感も再現しないといけないのでなかなか難しいのです。
それと歯肉との境目はあえてレジンが被らないようにしました。
どうしてもレジンには汚れが付着しやすいため、歯肉と触れていると腫れて歯周病の原因になりやすいです。
境目の色がちょっと濃いのでよく見るとわかりますが、下の歯は唇で隠れる部分でもあるので、清掃性を重視させていただきました。
しっかりと歯磨きをしてまた虫歯にならないようにがんばってくださいね。
歯と同じ色の樹脂であるコンポジットレジン（CR)を、直接、歯に盛り足していくことで、
むし歯の治療や、歯の形・色をかえたりすることが出来る
審美歯科治療方法「ダイレクトボンディング」
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