2012/04/19

医療広告について勉強中

どんな商売にも広告はつきものですが、
医療に関しての広告はなかなか難しい。

というのも、
  • 医療広告に関しては法律によって規制がある。
  • 広告そのものが医療に馴染まない
というのが主な理由だと思う。

特に昔は、「医療関係が広告を出す」=「金儲け」という感じがして、
「なんだか患者様の病気を歓迎している」という感じがして、
などの理由であまり医療広告はされてきていなかった。

最近では少しずつ変わってきていて、インターネットでのHPなどを持つ医院も多くなってきている。

とは言え、まだ、HPを持っている歯科医院は全部ではないし、
持っていても、最初に業者に作ってもらったままで、
その医院の特徴は全く説明されていない、
更新が全くされていない
などの状況も多く見られる。

確かに、あまりにも下品な、「インプラント現在◯◯%OFFでキャンペーン中」などは
業界全体のイメージダウンになるし、治療自体の信頼をなくすからやめるべきだと思う。

でも、その医院の「こだわりの治療やシステム」はもっと全面に出して広告するべきだと思います。
それに関しては、確実に患者様のメリットにつながるからです。
良い治療・システムも、知られなければ意味がありませんからね。
知ってもらって、利用してもらうから、その医院は利益が上がり、
よりその治療やシステムに磨きがかかるわけです。
それは、そのまま、患者様に還元される。
だからとても大切です。



さて、広告を出したいと思っても、先程書いたように医療広告には他業種より厳しい法律の規制があります。

知らないで、広告を出せば、保健所から指導が入ったりもします。

問題なのは、歯科医師自体があまり詳しく知らないということです。

国家試験で、少しそのことに触れた勉強はしていますが、それもかなり前の話ですし、
どうしても歯医者は、治療の勉強を優先してしまう。
そっちはもっと大切なんですが、今からは色々勉強する時代ですからね。

と言うことで、私もあんまり知らなかった医療広告の法律の勉強もこれからは必要だと思っていたら、良い本が見つかったので買って読んでみました。


なかなか面白い本でした。

ある程度知っていたことも、実際なぜ、そうなのかを知ることができてよかったです。




この本からちょっと医療広告について紹介してみると

インターネットのホームページ(HP)は広告に当たらない。

これは結構有名なことなんですが、理由はいまいち知らなかった。
どうして広告にならないかと言うと、チラシ等は、その情報に興味がない人にも渡って情報を知らせるから広告。HPは、検索サイトやアドレスに患者様が入力して、自ら積極的に情報を探してくるから広告ではないということだそうです。

なるほど。

と言うことで、逆に、インターネットならなんでも広告ではないのかと言うとそうでもない。

例えば、YAHOOやGoogleで「インプラント」と検索すると、一番上に2・3医院の広告が検索結果とは別に表示される。
これは、勝手に表示されるから広告ということになります。

面白い。

チラシは、広告だけど、HPやチラシから取り寄せた小冊子やパンフレットは、患者様が自ら情報を手に入れたので広告にはならない。
でも、同じ小冊子やパンフレットを別のお店に置いたり、配ったりすると広告になる。

面白い。

この、「広告」、「広告でない(非広告)」の違いは、とても大切で、この違いが、載せれる情報や言葉が変わってきます。

非広告ではOKでも、広告ではダメということも沢山あります。

例えば、診療科の種類で、「審美歯科」「予防歯科」などは結構一般的な名称だと思いますが、
これは広告に載せるのはダメです。看板に載せるのも広告になるのでダメです。
診療科で認められているのは「小児歯科」「矯正科」「歯科口腔外科」のみなんです。

意外だな、面白いって思いません?

理由は、勝手に診療科を増やすなってことですね。でないと、インパクトが欲しいからと勝手に色々診療科を作ってしまうからですね。

では、広告にどうやって載せれば良いのか?

簡単です。「審美治療しています」「予防治療しています」「インプラントしています」などの、診療科ではなくて、「治療内容」を載せればいいだけです。単に、決められた「科」以外は作るなというだけです。

非常に面白い。

他に、最近流行りの「Before・After」の写真も広告ではダメです。これは、過度の期待を患者様が持ってしまわないようにという配慮です。確かに、こういうのが大丈夫なら、ダイエットの広告みたいにウソっぽいのもどんどん出てきそうですからね。

では、これもどうやって広告に載せれば良いのか?

治療の流れの説明の写真の一つとして載せるのは大丈夫みたいです。例えば、インプラント治療で、「治療前にまず写真を取ります」というところで写真などを載せる。最後の「インプラントが入りました」で写真を載せるのは大丈夫みたいです。やり過ぎはダメだと思いますけどね。

これも、面白い。

これは知らなかったのですが、ドクターの情報で、研修先は書いてはダメみたいですね。研修先の内容は様々だからだそうです。

ふ~んって感じですね。

あと、「◯×学会会員」「◯□専門医」という表現も、規制されるようです。確かに、ただ単に肩書きが欲しいために学会に多数入っている人もいますよね。はっきり言えば学会の会員になるのは、年会費を払えば入れるからね。
ちなみに書くことができるのは、認定されている学会のみで、学会の役員のみOKだそうです。単なる会員はダメみたいです。

これは知らなかった。ずらずらっと並べるとかっこよさげですからね。

あと、「芸能人が私の病院に来ました」というのもダメと書いていました。これは、「他の医療機関より著しく優れているとの誤認を与える恐れがあるから」だそうです。だから、チラシに、この芸能人が治療に来ましたって書いているのはダメみたいですね。

でも、自慢したいし、誰かに言いたいよね。その時は、HPで書けばいいみたいですよ。

あとは、治療の結果を載せるのはダメだそうです。というのも、治療は完璧ではないし、保証はできないので、誤解を招く表現はダメということです。
例えば、
「失った歯は、インプラントで改善します」
「インプラントは、自分の歯のように噛めます」
の表現は、結果だからダメということですね。

では、どうすれば良いのか?

「失った歯に、インプラント治療はどうですか?」
は、治療の提案だからいいようです。

非常に面白いですね。


とまぁ、読めば読むほど、勉強すればするほど面白いですね。

広告ばかり勉強するのは医療人としてダメですが、知識を持たないで、ルール違反をするのはもっとダメですから、色々勉強しないとね。


ちなみに、今回の内容は、私が本を読んでの私の理解した内容ですので、間違っている、解釈によっては間違っているということもあり得ると思いますので、自分でしっかり勉強して、広告を出してくださいね。私は「広告のプロ」ではありませんので。



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