虫歯治療において非常に審美的に良い素材です。
歯を削る量も最小限に出来ますし、色も沢山ありますし、形も自由に決めることができるからです。
その分、色合せや形をうまくなじませるという技術が歯科医師の方に求められます。
(金属などの場合は、「歯科技工士」という詰め物や被せ物を作る職業の方がいますので、
殆どの場合は、歯科技工士の技術にかかってきます。)
しかし、このCRにも、もちろん弱点が有ります。
まず1つ目は、歯よりも柔らかいので削れてきます。
どうしても口腔内は固い歯同士がぶつかり合って、食べ物を砕いているので必ず削れてきます。
CRは、特に削れてくることが多いです。
削れるだけでなく、砕けることもあります。
削れると、表面の光沢がなくなってきます。
2つ目は、変色してきます。
CRは、数年欠けて、黄色く変色します。
最近のCRは、性能が上がって変色しにくくなってきているようですが、
全くしないということはないです。
3つ目は、プラークがつきやすい。
これは、CRだけの事ではありませんが、歯の修復に使う、金属やCRは自分の歯よりも
プラークがつきやすいです。着色もしやすいです。
なので、しっかりとブラッシングをする必要があります。
(セラミックは、自分の歯よりもプラークがつきにくいと言われています。
だからといって、セラミックの被せ物をしたほうが良いわけではありません。
セラミックと自分の歯との隙間が弱くなるからです。
一番いいのは自分の歯で、何も治療されていないのが一番です。)
さて今回の患者さんも、10年以上前に歯をぶつけて、その時にCRしています。
時間とともに削れたり変色したり、辺縁が虫歯になってきていたりしています。
他の歯が全く治療跡がない良い歯をしているので非常にもったいないです。
本人は気にしていないようでしたが、歯科衛生士の彼女が気にしていて治療に来られました。
で、1時間くらいかけて、変色したCRと虫歯の部分を除去して新しいCRを詰めました。
結果がこちらです。
治療直後なので、少し乾燥して白く見えますが、すぐに落ち着くと思います。
この手の審美的にCR治療することを「ダイレクトボンディング」などと言ったりもします。
別の写真です。
その価値はあると思います。
メンテナンスをしっかりがんばってくださいね。
▼他のコンポジットレジン(CR)の治療例
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