この放送後、かなり反響があったようで、
Googleの検索用語でも一位に「徳真会」がなっていましたし、
Facebookで歯科の先生たちは色々語られていました。
歯科の先生たちの意見は、批判的な意見が多かったような気がします。
熱も覚めてきたようなので、私個人の意見を述べていきたいと思います。
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ちなみに、
「カンブリア宮殿 本当に患者が喜ぶ歯科医院とは 国内最大級の歯科医療グループ」
で検索すると動画が見れるかも知れません。
ということにさせてください。直リンクはアウトでしょうから。
▼「
動画配信」の所から、テレビ放送とは違う未放送部分を含んだスタジオトーク入りの特別版が見れます。
これは、TV版よりも、今回のゲスト「松村 博史」先生のお話をもっと詳しく聞くことができます。
ほとんど編集されていない感じなので、より本人の喋りたかったことが聞けるはずですので、
ぜひ見られることをお勧めします。
後、蛇足ですが、撮影の様子なども生々しく見れます。
「あれ?どこまで喋ったっけ?」というTV版では見れないところが面白い。
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この番組と、現在の歯科医師の現状、昔私が属していた同じような巨大歯科グループ、私の昔の夢等も混ぜて色々ダラダラ書かせて頂きます。
文章書く・まとめる能力がないので、無駄に長くなりそうです。
2月5日の投稿でも書かせてもらったように昔、私は今の歯科医師の現状から徳真会のような
「歯科医師が、一生安心して勤められる
巨大な歯科医院グループをつくろう」
って本気で考えていました。
というのも、歯医者というか歯科医院というのは、
「会社」と考えると非常に弱い組織だと思えたからです。
今よく言われているように、歯科医師の所得が減っています。
これは、番組でも言われているように30年前から歯科保険点数はほとんど変わらないのに、物価、人件費、材料費は上昇している。
つまり、そのぶんだけ所得が減ります。
その上、国の失策のため、歯科医師過剰になっています。
6年間も特殊な勉強して、数千万円も借金して開業して、所得が少なかったら借金返すのもしんどいですね。
あと、歯科医師は一応(?)治療の勉強はしますが、学校では経営やマネージメントなど、医院を存続されるための勉強は一切していません。(今、私は勉強中)
そして、歯科医院は、院長に全てかかっていると言えます。
つまり、院長が病気になったり、亡くなった場合は即、閉院という流れになります。
(以前務めていた診療所のすぐ近くの院長が倒れて、2・3ヶ月休診していて復帰したと思ったら半年位して院長が亡くなられたのを見て特に実感しました。)
これは、かなり深刻な問題だと思います。
院長に何かあったら即、従業員が無職になるというのは組織として弱すぎです。
風邪などのちょっとした病気でも代わりがいないから休めないというのもおかしい話です。
で、色々考えて、
組織が大きければ問題は解消するのでは?
って結論に至りました。
つまり、
- 一生勤務医という、医科のような人生を歯科医師もすすめることが出来る。
- 診療所が院長の引退と同時に閉鎖されることが無いので、衛生士や技工士なども、安定した生活ができるので一生勤めるということが出来る。
- 衛生士なども部下を持つことでキャリアアップをはかれるので、給料アップややりがいなどを作ることが出来る。
など、とほとんど今回の番組の徳真会のような感じの巨大な歯科グループをつくろうと考えました。
で、実際、巨大な歯科グループにそのノウハウを学ぼうと属してみたんですが、大きな欠点を感じました。
個性がなくなる
そう感じてしまいました。
当たり前といえば当たり前なんですよね。
グループ内での技術・サービスなどをマニュアル化するから、底上げが出来るのだと思います。
その反面、マニュアルから外れる個性的で、ある種の理想が強い歯科医師ほど、何もできない、何も変えられないというストレスを感じるようになります。
誤解を受けそうな表現ですが、
「自分の理想がない人には、素晴らしく居心地が良いが、
理想がある人には、単なる単純作業」
になると思えました。
実際、理想や夢がある人は、ある程度、勉強やお金の面で充電できれば、自分の理想とする病院を作るべく辞めていきました。
残ったのは、・・・・・。
では、本当にグループ内で個性的な病院を作れないのか?ということになりますが、
そんなことをされたら、その病院を他の医師が引き継いだりすることは難しくなるので無理です。
一人のスーパースターによって成り立っているチームは、そのスーパースターがいなくなったら死にます。
やはり、自分の理想を追求するには自分で病院を開かないと出来ないのです。
ということで、スパースターではないけれどわがままな私はグループを抜けました。^^
だからといって、今でも、徳真会のような巨大な歯科グループは否定しません。
というより、必要だと思っています。
飲食店、衣料店なども、巨大なチェーン店があるけども、個性的な個人がするお店もある。
巨大なチェーン店は、サービスが安定しているので、ある種の安心感があります。
チェーン店で食事して、失敗することは少ない。
でも、面白さは、個人でするお店のほうがある。
色々、選択肢があるから良いのだと思います。

だから、徳真会のような巨大な歯科グループがどんどん出来てくることはいいことだと思います。
ただ単に、私はわがままなので個性的な小さい病院を作るという選択肢を選んだだけです。
さて、上でも紹介した未公開映像のインタービューで述べられていた内容を見ると、
今回のゲスト「松村 博史」先生は、理想もあり、その理想を実行する能力と行動力があり、信念もあるようで、尊敬できます。
もっと知りたくなったので、「日本でいちばん大きな歯医者の秘密」という本を買いました。
色々な考え方を知るのは良いことだと思います。
さてと、
「健全な医療は、健全な経営が必要」
この言葉は、正しいので勉強!勉強っと!